2004年10月 1日
悩める米国人高校生
なぜかなついてくる男子高校生がいる。正直見た目ではどこの国出身かなんて区別がつかないし、ここはジャマイカなので、ジャマイカ人だけだと決め込んでいた。彼は日本人で着たばかりの編集長に対しても容赦ない英語で話しかけてくる。ただ、なぜか、理解できるなぁって思っていて、話を聞いているうちに彼がアメリカ人で、ちゃんとした英語を話しているからだった。やっぱりジャマイカ人の英語は英語っぽいけど英語じゃないのねっと関心。アメリカ人の彼ですら、ジャマイカの言葉と生活に慣れるのに1年6ヶ月かかったという。敏感な年頃の高校生にこの国はきつかったらしい。アメリカ人と知ると、生徒だけでなく、先生までも彼につらく当たったという。悲しい話だ。ようはお金持ちだと思って危ない目にあったり、そのような罵声を浴びたり、本当に大変だったようだ。英語ではこう言ってた。" They gave me a hard time." それで、東洋人の扱いもこの国では、似たようなところがあるので、なんか話しやすいんだと思う。特に彼は、インド人の父とアフリカ系アメリカ人の母を持ち、いとこは中国人と母国であるアメリカでも移民系だ。ジャマイカでもつらく、アメリカに戻ってもつらいかもしれない。そんな不安が彼から垣間見られる。アメリカ人よりもヒドイ扱いを受けている東洋人と話すときっと癒されるんだろうなぁと思いながら、仕事の手を休め聞いてあげている。編集長は、大人になってからこの国に来たので、偏見や差別は織り込み済みで、心配無用。ただ、ちょっとした差別で傷つく若者もいる。悲しいなぁ。やっぱ、外に出て、自分がそういう立場にならないと、きっとそんなこと気がつかなかったんだろうなぁって。日本に帰ったら、日本に住む外国人にやさしくしたいなぁって思わせてくれる、爽やか米国人高校生のとの出会いでした。
- by editor
- at 09:27
編集長のおすすめの一冊!2010
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