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  毎日にもっと楽~を! BLOG Tokyo

2004年12月 1日

今日の紙面から

ジャマイカには、新聞社が少なくても3,4社はあると思う。その中で一番有名なのが、「The Greaner」社である。日本で言えば、朝日か読売にあたるだろうか。その朝刊の一面を飾ったのが、「落ちてた財布を届けた、12歳の正直者中学生」だった。「おいおい、こんなことで全国紙の一面を飾るなよ」と思うのだが、ジャマイカでは、誇らしいことなのだ。(いや、誇らしいとみんなに知って欲しい行為なのだ)

ある中学校に通う12歳の少年は、男子トイレで財布が置いてあるのを見つけた。その少年はそれが財布であることは認識していたが、中身は見ずに、そのまま、職員室に落し物を届けた。受け取った教師が中身を確認すると、財布には、4000円入っていた。ジャマイカでは、「General Devotion」という全生徒を対象とした朝会が毎週あるのだが、そこで、彼を「今週のピカイチ生徒、もっとも正直者な7年生」と表彰することを校長は決めた。「「正しい行為をした生徒は、表彰される」ということを他の生徒に知って欲しい」と校長先生は言う。「中身を確認するよりとにかく届けなきゃと思った」と正直者7年生。表彰状と文房具セットを嬉しそうにもらい、母親と喜びを分かち合う写真がトップ記事を飾った。

うん。確かにいい話だ。でも、別に全国紙のトップ記事を飾らなくても。。。生活面とかその辺でいいんじゃない?っと突っ込みたくなったが、他に特ダネもなかったのかなぁと思いつつジャマイカでの4ヶ月の生活経験をもとに感じたことは、平均月収*が4万円前後といわれているジャマイカで、家族を維持するのは大変で、一日一日を生きていくことが毎日の目標のような生活をしている人たちにとって、やっぱり目の前にあるお金を届けることがどういうことか、そのお金を盗ってしまえば2,3日仕事をしなくていいという状況で財布を届けることができるってことは、表彰に値するし、ジャマイカを見直した。そういう人が増えて欲しいし、増えたらもっと生活しやすい国になるだろうなと思った反面、表彰された生徒は、実際は裕福な家庭にあったんじゃないかな?とか思い、裕福な人がもっと表彰され、貧乏な人が全然表彰されないみたいなギャップが裕福が善、貧乏が悪みたくならなきゃいいなぁとか、考えさせられる記事だった。

*ジャマイカを平均で語ることは難しい。なぜなら貧富の差が激しすぎるからです。貧富の差を計る手段として、言葉があります。豊かな人は、ちゃんとした教育を受けているので、英語を話し、貧困にいるひとは、癖のある現地語(パトワ)を話します。



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