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  毎日にもっと楽~を! BLOG Tokyo

2008年10月 2日

CSRとは

CSRとはCorporate Social Responsibilityの略で、「企業の社会的責任」という日本語にあたる。近頃は、テレビコマーシャルで商品と関係なくあるいは商品と関連させて、たとえば、「東南アジアに学校建設」とか、「植林」とか、「電力の節電によるCO2削減」とかを企業の社会貢献・社会的責務として訴えている。チープに捉えるならば、単なるブランドやイメージ向上のため行っている、むしろその方がそのために、少なくない予算を投入・投資する価値を見出せるのだが、どうやらそんな単純な話でもないようなのだ。

2008年は「食の安全・安心危機」が表面化して、単に利潤の追求のみをしている会社は窮地に立たされている。企業の社会的地位が高まる今日、単にブランドやイメージ向上に留まらず、CSRそれ自体が企業価値に直結しそうな勢いである。金融危機で世界経済が脅かされる昨今それどころではない企業が多いとは思われるが、長期的に「いい企業をを作る」という意識のあるトップ・経営者でなければ、本当の意味で複雑化した21世紀のグローバル社会は生き残れないのかも知れない。

経営者の役割大きい

まず「いい会社」とはどういう会社か、また「いい会社」とは誰にとっていい会社かを考えてみましょう。会社を取り巻く利害関係者には株主、経営者、従業員、取引先、顧客などさまざまな人がいます。特定の人にだけ「いい会社」も世の中には存在します。例えば経営者があぐらをかいているような会社です。しかし、そういった会社はいい従業員が辞めていきますし、顧客も次第に離れていきます。「いい会社」とは、利害関係者皆にとっていい会社でなければなりません。

では、その皆にとっていい会社を誰がつくるかというと、私は経営者だと考えています。株主は経営者を選べますが、実際に業務執行に当たるのは経営者だからです。私自身、銀行を辞めて投資ファンドを立ち上げる時に、自戒の意味も込めて「会社は経営者で半分は決まる」と言っていました。ところが、いざ投資ファンドを始めて経営に直接関与して分かったのは「会社は九割以上、経営者で決まる」ということです。

もっとも、経営者と従業員のベクトルが異なれば、不活性な組織になってしまいます。まずは経営者が明確に目指すべき方向を示し、従業員もそれに同調し、百ある力のすべてを出し切る。それらを合成した会社のベクトルはとてつもなく大きくなり、結局そんな会社が「いい会社」になります。逆に、従業員が千人いたとしても実際は三百人分しか働いていないような会社が破綻企業あるいは不振企業によく見る構図です。

出典:日経CSRシンポジウム


CSR(企業の社会的責任)/SRI(社会責任投資)[証券・マーケット]
Corporate Social Responsibility / Socially Responsible Investment

CSRとは企業の責任が資金提供者(株主や債権者)ばかりではなく、それ以外の利害関係者(従業員・地域社会・環境など)に対しても及ぶこと。他方、SRIとは企業の業績に加えて、企業の社会的責任をも評価して投資を行うこと。アメリカのエンロンやワールドコム、わが国の雪印や日本ハムが引き起こした不祥事は消費者や投資家を欺く非社会的行動である。このような社会的責任を果たせない企業を市場経由で投資家が淘汰することが可能になる。社会的責任は環境対策・法令順守・人権配慮・消費者対策など多岐にわたる。欧米では、社会的責任を果たしている企業を選ぶファンドの価格を指数化したSRIファンド指数が実用化されている。

出典:現代用語の基礎知識



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