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  毎日にもっと楽~を! BLOG Tokyo

2010年1月11日

1Q84 BOOK2

1Q84 BOOK2を読み直した。実は2ヶ月くらいかかってしまった。じっくり読んでいたわけではないんだけど、そういう時期もありますよね。今年はもっといっぱい本を読みたいと思っています。さて1Q84のBOOK2からは次の段落が印象的でした。

Aという説が、彼なり彼女なりの存在を意味深く見せてくれるのなら、それは彼らにとって真実だし、Bという説が、彼なり彼女なりの存在を非力で矮小なものにみせるものであれば、それは偽者ということになる。とてもはっきりしている。もしBという説が真実だと主張するものがいたら、人々はおそらくその人物を憎しみ、黙殺し、ある場合には攻撃するだろう。論理が通っているだとか実証可能だとか、そんなことは彼らにとって何の意味も持たない。多くの人々は、自分たちが非力で矮小な存在であるというイメージを否定し、排除することによってかろうじて正気を保っている。

全ての人が、自分を中心に考えるならば、上の村上春樹の記述は正しいと思います。人間誰もが自分を否定的に捉えては前進できない。ただ、上述の人間心理は普段の仕事上の人間関係などにおいては珍しいことではないように思います。ベクトルの方向を1対1の向き合う関係から、違う方向へ向かわせなければみんなにとってのハッピーなエンディングにはならない。つまり「自分が」から「誰かのために」という心のパラダイムシフトができるようになれば、ワンランク上の穏やかな気持ちになれるのかなぁと思う今日この頃です。




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