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  毎日にもっと楽~を! BLOG Tokyo

2010年8月29日

これからの「正義」の話をしよう、今を生き延びるための哲学

マイケル・サンデル著「これからの「正義」の話をしよう-今を生き延びるための哲学-」を時間をかけて、じっくりと読みました。最後のページをめくった時、読み終えたという達成感と感動がありました。「個人の自由は、個人のものだ」という誰もが当然に思っていること、しかし、さまざまな局面から検証すると本当にそうだろうか、という疑問に辿り着く。そしてそれらの局面は、単純な判断はできなでない重くて、辛い選択をしなければならない修羅場であることが多い。そのような修羅場で、「それは個人の問題だ」と逃げ切れるだろうか。果たしてそれが、これまで生きてきた人生の疑問を解決してくれるだろうか。今の社会を取り巻く様々な問題に向き合うには、深い洞察と多様な人々と議論しそれぞれが自分で考えぬくことが必要です。その必要性と考え方を本著は導きます。

たくさんの方に読むことをオススメしたい良著です。

科学は自然を研究し、経験に基づく世界を探求することはできるが、道徳的な問いに答えたり、自由意志を反証したりすることはできない。道徳と自由は経験によって証明できる概念ではないからだ。われわれは道徳と自由の存在を証明することはできないが、それらも存在するという前提なしに、道徳的な生活を理解することもまたできない。

p168から



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