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  毎日にもっと楽~を! BLOG Tokyo

2011年9月20日

国際(外交)の中で大学への熱視線

ワシントンでいろんな人にお会いしているのですが、ワシントンで働く人の視野は広いなぁと感じました。2国間の仕事をしている人も、マルチラテラルな関係の中で2国間を見ている。それが担当者レベルまで行き渡っている。しかも単に研修でそうなったというよりは自分の経験から自分の言葉で話している。そこには一つの価値観があって個性と結びついているから人間味があっていい。どの方も外に出ていろんな経験をすること自体がイノベーションに繋がるという考えで、すごいのはそれが短期的な就職にいいからという、必ずしもそういうことではなかったことです。日本では就職が遅れるから留学しないというのは一つの大きな要因で、大きく違うと感じた。

世界的な不確実性(僕の理解では、エネルギー・気候変動・食料問題など)と、世界的な不景気のなかで先進国の置かれている立場のポジションチェンジが余儀なくされていると思います。それはワシントンでも感じたし、ロンドンでも感じています。そうなると当然、これまでのやり方では効果は薄れるか、通用しなくなります。そこで使われる言葉が「Public Diplomacy」。この言葉にピンと来たのは、僕が読んでいるメルマガでも「Non-profit individual」とか組織内社会起業家という言葉が使われ始めているのです。ワシントンでもPublic Diplomacyの重要性を意識した国際交流プログラムがすでに組まれていますし、科学担当者は、大学間の国際交流を通じてそれを期待していて、その成功事例についてもすでにいくつも持っていました。そこにはたくさんの知恵とネットワーキング、長期的な構想を垣間見ることができ、1時間のアポがあっという間に過ぎてしまい、英語だったので、理解するのがやっとで、もっと詳細の質問が思いつけばとあとから悔しさがこみ上げてきました。

科学という視点からこのPublic Diplomacyを展開するにはEco-systemを意識する必要がある。この考え方もえらい。僕もこういう考え方を常にしたいと思う。今回の場合はこうだ。
1.Social Engagement
2.Universities
3.Investment
ソーシャルエンゲイジメントの説明を聞き逃してしまったのが残念だが、科学技術の交流を通じて文化スポーツなどその他の交流も促進される。それは政府間の関係とはまったく別に進むものだ。単にMoUを結ぶだけでもダメで、いい研究をしている大学に拠点をつくり、そこで確実な交流が行われ、そこに投資をしつづけないとダメだ。しかもこの不景気の予算削減の中に投資するためには、両国間のコミットメントがある研究領域がよく、そこに国際交流という枠組みも総動員して支援する。どの国もShaping Capabilityの中で知恵を出し合っているのだ。

メモ
1.Science appreciation(アウトリーチ、国民の科学への理解を深める)
2.International Peer Reviewを進める(よくわかりませんでした。。)
3.近い将来優秀な科学者の不足が確実なので、なんとかしないといけない。
4.大学とのパートナーシップ
5.Sustainable Development
6.Innovation - Economic Development

大学は大学の都合があるが(普遍の知を追求)、このような変化の世の中において、大学の外からは大学に対する価値や、期待、が寄せられています(イノベーション(景気がよくなる)だけではなく、Policyへの影響や国際関係まで)。とてつもなく大きな枠組みにも感じるし、なんとかできそうな気もします。

たぶん、マーケティング的なアプローチが必要だと思っていたら、
担当者の方から

「もし君が、そういうアプローチにチャレンジするなら連絡してくれ。待っているよ」

と励まされた。心に残る言葉だったし、こういう言葉を掛けられるようになりたいと思った。



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