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  毎日にもっと楽~を! BLOG Tokyo

2011年9月22日

国際交流は何をもたらすのか

フルブライトや連邦政府の事務を受託しているNPOの方にお会いした。

マクロ的な統計と経験から言って、アメリカ人の国際交流への意識は「関心がない」ように思える。アメリカ自体、世界各国から人が来て、キャンパスには多くの留学生がいる。それが国際交流で、なんで自分が外国に行く必要があるの?日本でも聞こえてきそうな議論だ。そして、そうなら留学生をもっと増やそうと。

一理ある。しかしさまざまな問題も含んでいる。この分析は行われなければならないし、共有されなければならない。

そもそも国際交流が自分に何をもたらしてくれるのか。「就職」のためなのか。短期的にはそうだろう。不景気になったら状況は変るし、たとえば日本語がうまい留学生を雇用すればいいじゃないか、ということも考えるだろう。もっと長期的なInvest in the Lifetimeとして教えてあげることが必要ではないだろうか。

たぶん教わっても分からないかも知れない。感じることが重要。そんなものは個人の問題で、過保護はよくないと聞こえてきそうだ。そうだ。ぼくもそう思っていた。だけど、じゃあ国際交流が僕に何をもたらすのか。国際交流が減少するとどんな影響をもたらすのか。ここはちゃんと考えなければならない。グローバル化が進む中、世界は急速に変化している。高度成長期の成功事例はこの時代では必ずしも勝利の方程式ではないだろう。しっかりと今の位置づけを認識し、共有すべきだ。

話を戻す。留学生がこれだけ多いアメリカのキャンパス。成功しているところと成功していないところがある。留学生が多いだけでは国際化したとは思っていない。何が問題か。それは留学生同士が固まって生活しているからだ。つまりアメリカ人と留学生のインテグレーションは非常に難しい。しかし、それがうまくいけば、その留学生からの影響で、その人の国で勉強したいと思うようになる。遠い道のりだが、無関心が理由の場合、それが一番の近道だ。

もらったアドバイスはとても実務的だ。
1.入学説明会で国際交流の重要性を強調せよ
2.トラックせよ
3.国際交流セミナーを開催せよ(経験やグッドプラックティスをシェアせよ)
4.申請書の書き方を指導せよ(不合格の恐れを排除し、自信をつけさせろ)
5.募集・締め切りをプッシュせよ
6.事務的なTIPSを指導せよ

補足が必要だが、上記をやるにはどうしてもFaculty,administratorのコミットが不可欠だ。ある地域に関心がある学生がいたらならば、それをトラックし、さまざまところでヘルプを用意する。FACULTYに十分なコミットがもらえない(多忙すぎるなど)場合は、情報だけでももらい、あとから事務職員がフォローするというのもいいかもしれない。しかし、FACLTYがAct as Mentorとしてコミットしている大学は成功している。

一番有効なのは、教授の家でのホスピタリティという。ここでご飯を食べながら国際感覚に触れるのがよいとのことだ。日本だったら飲み会だろう。いづれにしても大学としてStrucutre to take advantageが大事だ。アメリカの成功している大学のそのような構造について話を聞いてみたいと思った。

また、アメリカの最近の傾向として、Educational Scienceがあげられた。優秀な研究者の不足からだろうか。なぜ化学者になったのか、研究でどうやって成功したのか、それを国際交流のプログラムとして海外で伝えるようなものらしい。



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