2015年5月24日
覚えていて損はない群衆制御手法の例
イギリスにいた頃,サッカーの帰りは試合を最後まで見た場合,スタジアムから一駅は歩かされた.そしてアウエーのチームとは出口も逆だし,誘導される駅も当然異なる.フーリガンで有名だし,衝突すれば刑事事件にまでになってしまうことは,珍しいことではない.
野外コンサートやスポーツ観戦の時期ですが,人が集まるところでは,群衆事故もあり得ますから,主催者側がどのようなコントロールをしているか,そしてその例を知っておくことは損がないと思います.
1.ハード面の制御
一 導線を分離する・・方向や属性の異なる群衆の交差や接触をさける
二 導線を長くする・・群衆のかたまりが大きくなると背後からの圧力が強まって危険
三 ネックを作らない・・出入り口・改札・階段などは歩行速度が下がるので,通路幅より広げる
四 階段よりスロープを用いる・・特に1,2段の階段は見落としやすく危険
五 導線を明確に示す・・係員の誘導・ロープによる区分通行・床や壁のマーク等による行列位置の明示2.ソフト面の制御
一 群衆を常に動かす・・止まった群衆は感情的に高揚しやすい
二 豊富な情報提供・・こまめに状況を伝える.またモニタなども有効
三 時差入場・時差退出・・催しが終わっても急に閉幕せず,一部の人をとどめておくイベントを実施.スポーツのヒーローインタビューなど(出典)岡田,1993;木下, 2002などより作成
- by editor
- at 23:22

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