2010年12月 9日
わかりやすくすることで、失われるものがある。
先日、「CMの発想をネットに活かす」という講演会に参加した。現在業界屈指のやわらかい発想でCMを作っているクリエイターの方で非常に勉強になった。
自分も仕事をしていてそう思うが、日本はアイディアだけにお金を出さない国。クリエイターが生き延びるのは本当に厳しい環境なのだ。じゃあ日本はどうなっているか。それは広告代理店がメディアとセットでコミッションフィでビジネスが成り立っている。その取引額が大きくなればなるほど収益があがる。つまり既存の大手が圧倒的に有利なのだ。そういう中で独立して、コミッションフィではなくアイディアで勝負している岡さんは本当にかっこよかった。
振り返ると、あの作品の製作に全力の情熱をぶつけたか、時間や予算、人間関係のせいにして妥協しなかったかと自問自答している姿。すごかったですよ。印象に残った言葉は、「わかりやすくすることで、失われるものがある。」です。CMは15秒の世界。クライアントはわかりやすいメッセージを求めます。僕もそうだと思っていました。ただ、わかりやすい→薄っぺらい。大人が楽しめるというものからどんどんと遠ざかってします。難しいけれど、そのさじ加減を経験でつかんでいくのが重要かなと思いました。ほかにもいろんな名言や明日から使えそうなノウハウを聞けた気がします。実際自分でそれを応用してみて自分の言葉でいつか発信したいと思います。