2007年2月15日
竜馬がゆく
実はこのサイトのドメイン名はeditorgoes.netなんだが、サイト立ち上げ当初、いろんな人の交流の場にしようとある人にコラムの掲載依頼をしたところ「編集長」と言われたのと、また、先輩からその時自分がしようとしていたことを坂本竜馬に例えて激励してくれたので、その激励に応えられるようにと命名した。その頃「竜馬がゆく」も読んだことがなかったし、坂本竜馬をあまり知らなかった。そして、その4年後の昨日読み終えた。田舎うまれの、地位も学問もなく、ただ一片の志のみを持っていた若者、坂本竜馬という一人の人間が持っている魅力がどのように歴史に参加していくのか。
読むべしっ!!
全8巻
8巻というのはとっても長い小説だ。最初は残りのことを考えるとうんざりなんだが、だんだんと竜馬という人間に魅せられていく。最後は暗殺されてしまう。それは歴史上の事実なのだ。終わりに近づけば近づくほど、彼の寿命が短くなるのだ。純粋に悲しい。
著者の司馬遼太郎はあとがきで、
「私心を去って自分をむなしくしておかなければ人は集まらない。人が集まることによって智恵と力が持ち寄られてくる。仕事をする人間というものの条件のひとつであろう。」
と述べている。
竜馬は途中、ものすごく忙しい。明治維新前後の道路を40キロ、50キロ歩いて人に会いに行くのだ。物凄く移動している。自分のやっているマラソンなんてほんとに小さく見えてくる。竜馬はそれでも休まない。連れの者が少しは休んだらと聞くと、自分が休むと日本の歴史がその分遅れるという。
竜馬は計画性に優れた人物だった。自分が描く将来像を具体的・現実的に想像した。そして、目的達成の為には、妥協できる人物だった。上に立つ人間は時にその立場上妥協しにくい地位に追いやられる。これを思うと上述の司馬遼太郎の引用分につきるだろうと思う。
なにはともあれ、読んでください。竜馬を気に入れば勇気がでます。そうじゃなくても哲学者になれます。
- by editor
- at 09:34
編集長のおすすめの一冊!2010
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