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  毎日にもっと楽~を! BLOG Tokyo

2006年11月12日

パレード②

parade_yoshidashuichi.jpgパレード 吉田修一著を2回読んだ。やっぱりわからない。気になる占い師の言葉。マンションの部屋から眺める交差点を行きかう車。「パレード」というこの本のタイトルはどういう意味があるのか。

2回読んでわかってきたような気もする。あのマンションでのやりとりは、みんなあの部屋用の自分を演出しているわけで、あれが本性ではない。

交差点を行きかう車。赤信号になれば、車は止まり、青になれば発信する。あたりまえのことだが、この一定のルールをみんな守っている。だが、たまに事故が起きる。

占い師の言葉。直樹は今の世界と闘い、もがいている。しかし、たとえその世界に勝利したとしても、また一つ大きな世界が現れるだけだ。形勢は圧倒的に不利である。

この小説のキーワードは「マルチバース(Multiverse)」を自分はあげる。ユニバースが一つの宇宙という意味でマルチバースは幾つもの宇宙という意味だ。

みんな同じ時間を共有しているようでも、それぞれが自分を中心に時間が進む。そんな苦悩がラストシーンからは漂ってくる。



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