2008年3月11日
目に見えるものと、実際にそこにあるもの
夜空を見上げたとき、無数の星が見える。星空が見えることもあるし、曇り空の日も当然にある。あるいは、今見つめている星は、既に存在しないかもしれないし、実は複数個存在するかもしれないのだ。先日機会があって、石垣島天文台において、天体望遠会に参加した。
石垣島の夜空は望遠鏡がなくてもすばらしい。高台に登れば、2,3月には南十字星もみつけることが出来るのだ。超望遠鏡をのぞきこむと、目に見えないものがいっぱい見える。一番のオススメは土星であの輪っかを拝むと思わず、ため息がでる。しかし、望遠鏡を通して見る実物のそれは、よく教科書で見られる土星の写真となんら変わりがないし、肉眼で夜空を眺めれば、単なる点なのだ。あぁ、不思議。
僕たちは、テレビや、インターネットなど様々なメディアと接している。メディアを通じた情報は、生きている間に実際に目でみて得る情報の何十倍にもなり、それを得ながら生きているわけだけど、そうすると何が本物で、何が偽物なのか、見分けるには、目で見た情報(ラベル)が必要だが、そもそも、そこにあるものは、そこにある。そこにあるものは、ラベルも貼られずに正直に存在しているのだ。目に見えない実際にそこにあるものを感じるには、情報を選択して、再構築する想像力が必要なんだろう。
- by editor
- at 20:42
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