2010年6月20日
ファンドレイジング事務の基本
ファンドレイジング業界には、CRMという言葉が二つあります。コーズ・リレイテッド・マーケティング(Cause-Related Marketing)とカスタマー・リレーションシップ・マネジメント(Customer Relationship Management)。前者は、企業・社会(NPO)・消費者がwin-win-winの関係を構築させる中で、「寄附の提案」をその一つとして行うもの。後者は、新規開拓後の、既存の寄附者の方とどのようにコミュニケーションするかをマネジメントする体制や仕組みのことです。寄附者の個人情報を扱うためデータベースとセットで考えなければいけません。今回はタイトル的に、後者のCRMについて考えてみます。
どうしてもデータベースの話を避けて通るわけにはいきませんが、結局のところ、どのようなデータを管理するかというのは、管理するデータをどういう形で使いたいかを明確にする必要があります。アメリカのあるNPOでは次のことを徹底しているそうです。
1.寄附受領後24時間~48時間以内にカスタマイズされた手紙・電話によるお礼をする
2.今後どのような方法で連絡をしたらよいか(電話・手紙・FAX・メールなど)寄附者に聞く
3.寄附依頼以外に定期的なコンタクト、特に年度末にはカスタマイズした団体の活動報告を行う
4.最近なんらかの理由で寄附をやめてしまった人たちに対しても関係づくりの取り組みをすぐに辞めないで様子をみる。
驚いたのは、フォローのためのカスタマイズした手紙やメールを書くために、データベース項目の空白を埋めるための質問を、寄附者と会話する立場にあるスタッフは、必ずある質問をするというルールを作ったそうです。
顧客との関係を重視するデータベースはこういった要件で作られるべきで、それを一人一人のファンドレイザーが理解することが大事ですよね。
参考:2009年9月 FUNDRAISING
- by editor
- at 17:29
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