2011年10月 1日
University of South Californiaのフィランソロピー
University of South California(USC)に行ってきました。経験のある方にお会いできたのでとても参考になりました。
USCの国際化とはどういうことですか?
全コースまでとはなっていないが、Requirementになっているところが多い。10日間から3週間までのもので、部局の自治が強く多くは、Deanやfaculty主導によるものだ。これは国際経験を積むこと自体が、Academic evaluationに組み込まれているのだ。また、International Advisory Committeeというものを組織しており、国際Internshipなどの受け入れ探しやケアなどで貢献してもらっている。これもDeanやfaculty主導によるものだ。こういう景気なので、Unpaidのものが多い(米国でInternshipというと給与が支払われるものが期待されるが、短期のものは極めて難しいという)。交換留学も進んでいるが、現実的なことを言うと、授業料は相手国に払うようにしないと、出入りのバランスをとるのは難しく、経営的な判断は下しづらい。また、現地での滞在費などの負担は学生には大きい。
留学生と国内の学生との交流についてどのような工夫をしていますか?
一緒に暮らすというのが一番いい。アカデミック以外でsocializingが起こるからだ。人は自分のエスニックバックグラウンドが同じ集団になりたがる。フロアを多様性を持たせるなど部屋割りなどで工夫している。この場合、やはり財政面がネックになる。新しい寮を建てる、維持するにはかなりの費用を要するからだ。これの成功事例としてco-finaceがある。土地はUSCが買い、建物はたとえば韓国の大学、維持費はメキシコの大学が出すというものだ。これにはスケールが必要だ。スケールが投資を可能にするのだ。
財政面はどうしているんでしょうか。
学生や卒業生だけでなく、誰にとって価値があるのか、Bottom lineまでオープンにすべきだ。どこにでもこの成功事例が当てはまるわけではないが、時間をかけてそういうマインドセットをすべきだろう。スポーツや、サイネージなど積み重ねだ。アメリカはそういうことが高校から始まっている。どうやって価値を認識させるのか。それが大学の重要な仕事だろう。
期待を創造する。それは義務ではなく、責任だ。寄付だけでなく、時間によって、持続的に大学が発展することに貢献できる仕組み。それはファイドレイザーの仕事だけでなく、学長や教職員誰もが学生やご両親をいつでも説得できるくらいでないといけない。
最後に、
USCのフィランソロピーの歴史は長くない。アラムナイの部署は20年前はたった一人だった。応援するよ、と励まされた。
- by editor
- at 11:06
編集長のおすすめの一冊!2010
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