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  毎日にもっと楽~を! BLOG Tokyo

2009年10月26日

1Q84 book1<4月-6月>

村上春樹の1Q84 book1<4月-6月>を再読した。ビックブラザーが出てくるジョージオーウェルの「1984年」を読んでから読み直してみたかったからだ。

「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ。

これはいったいどういう意味だろう。

ジョージ・オーウェルは『1984年』の中に、君もご存知のとおり、ビッグ・ブラザーという独裁者を登場させた。もちろんスターリニズムを寓話化したものだ。そしてビッグ・ブラザーという言葉は、以来ひとつの社会的なアイコンとして機能するようになった。それはオーウェルの功績だ。しかしこの現実の1984年にあっては、ビッグ・ブラザーはあまりにも有名になり、あまりにも見え透いた存在になってしまった。もしここにビッグ・ブラザーが現れたなら、我々はその人物を指してこう言うだろう。『気をつけろ。あいつはビッグ・ブラザーだ!』と。言い換えるなら、この現実の世界にはもうビッグ・ブラザーの出てくる幕はないんだよ。

出典:1Q84 book1<4月-6月> P422

とある。1Q84にはリトルピープルが出てくる。リトルピープルと2つの月が見える世界はいったい何を暗示しているのか。早くBOOK2を読み直したい。

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